山下木材
広く、製材からプレカットまで。
深く、徹底した品質管理を。
製材からプレカットまで
トータルコーディネート。
真庭にある20を超える製材所の中で唯一のプレカット工場(名称:真庭プレカット)を持つ山下木材。約90年、3代に渡って製材業を営み、製材とプレカットの双方で存在感を見せている。
製材業では、常に安定した品質を提供し続けるために、徹底した品質管理体制を確立し、独自の乾燥装置や方法、含水率の測定や強度試験を追求。その姿勢が評価され、JAS製材品普及推進展示会で「農林水産大臣賞」を受賞するほか、大手メーカーやこだわりの注文住宅メーカーなど、目利きのお客様に選ばれ続けている。
1996年にはプレカット工場を新設。プレカットとは、建築における木と木の接合部分をつくる、大工が担ってきた重要な工程。建築現場で組み立てるために必要な木材加工を、現在ではプレカット工場の機械で行うのが主流となっている。山下木材では、工務店、設計士、大工から依頼を受けて、注文住宅から大型物件まで精度の高い技術で応えている。また、工場内には大工職人もいて、人の手でしかこなせない繊細な作業にも対応している。さらに、プレカット機械を動かすシステムであるCAD担当に中国出身のスタッフを雇用するなど、中国や海外へ向けての正確な受注対応ができる体制を整えている。
真庭をもっと
木材の秋葉原に。
「真庭は木材の秋葉原」と話す、山下木材常務取締役の山下明郎さん。約25年前、真庭にはないものをと考えてプレカット工場を計画。その際に、構造デザインをするCADを扱える人材が必要となったことをきっかけに、地元に帰ってきたのが製材業の現場に立つ始まりだった。
山下木材は真庭地域が目指すバイオマスエネルギーを活用した循環型社会の形成にも積極的に参加し、自社の乾燥機を再生可能エネルキーで賄っているほか、バイオマス発電所へ燃料用チップを供給したり、バイオマスツアーの受け入れなども行っている。また、持ち込み材にも対応しているプレカット工場には、真庭の様々な製材所から木材が寄せられるなど、山下木材を通して、真庭の製材業が共同体として歩んでいる姿が見えてくる。「全国的に見ても、製品市場や原木市場が一地域に密集している場所は、なかなかない。秋葉原で電気関係のものが何でも揃うように、真庭に来れば木材なら何でも揃うことをもっと多くの人に知ってほしい」と山下さんは話す。